『ヴェリテクール/ソーイングブック』からサロペットパンツを作りました。
自分用に、ちょっとした変更を加えています。
ゆったりしてて、キレイめで
弔事関連で、長距離間を行き来することが増えた時期がありました。
荷物も多いしサクサク動きたいので、たいていシンプルにTシャツとサルエルパンツという出で立ちで過ごしていました。
飛行機移動がほとんどでしたが、ある時駅弁を楽しみたい気分になって、新幹線に乗ってみたところ、
ひざ下はうっ血し、脚がイカれてまともに歩けないし、ついでに股関節もガクガク。えらい目にあいました。
5、6時間以上の座りっぱなしに、サルエルパンツはとっても不向きでした。
Tシャツっていうチョイスがよりそうさせたのかもしれませんが、まあまあいい年齢なのに、妙にカジュアル過ぎて見える自分もついでにすごく気になって。
そこで、長時間の移動に耐えられる着心地がよくてストレスの少ない服、それでいて、法事などにそのまま乗り込むってわけじゃないけど、ちゃんとした雰囲気を多少持ち合わせている服を作りたいと考えました。
アイテム自体は、
- 脚を適当に投げ出してもオッケーなようにパンツであること
- 旅のちょっとした暴飲暴食に対応できるウエストに締め付けのないもの
この2点をカバーできるものとして、サロペットパンツにしました。
ふさわしい生地って?
見本のサロペットはゆったりシルエットがはっきりしてるけど、フォーマルでスマートな感じを出すのに、落ち感のある生地にしました。
ネイビーのサマーウール。重たすぎない重さがあって、少しプルプルトロトロしているので、軽やかに見えて動きが出ます。
しかもピンストライプが真面目っぽくてちょうどいい。
かなりワイドなサロペットだけど、縦長効果にも一役買ってくれそうです。
この生地は別のアイテムを作るために買っておいたものですが、なかなか実現しないので、ここらで使っておくことにしました。
アイロンの折りぐせが付きにくくて、手懐けるにはあまり楽ではありませんでしたが。
できあがってみると、このサロペットにいくつか入っているタックもすごくきれいに見せてくれて、生地のチョイスは大正解に思えます。
20cm詰める
まずは元々のパターンのまま、シーチングで雑に仮縫いをしてみました。
ゆとりはかなり多めで、ゆったり着られる印象でした。
後ろはゴムを通すことになっているとはいえ、全体的に布が余って、脇下の布のたるみが気になったので、すっきりさせるために前後の身頃(前後パンツ?)を両サイド5cmずつ減らしました。
それでもゆったりな印象です。
身幅を詰めることに夢中になりすぎて、一応あきなしの服であることを忘れていました。
裁断した後でハッとしましたが、胴やおしりが入るギリギリのラインだったので、やりすぎは禁物です。
カジュアル過ぎない素敵なサロペットに仕上がりました。
タックの効果って素晴らしいのですね、体型をすっきり美しく見せてくれます。
ぽっこりお腹ももったりおしりもうやむやにしてくれます。
ゆとりが欲しいときにだけ役に立つのだと見くびってました。
パンツ丈はボタンホールで3段階調節できますが、デフォルトの長さだと、いまいちバランスよく見えなかったため、8cmほど短くしてみました。(身長160cm)
ウエストラインで縦に大幅に詰めて、ハーフ丈くらいに仕上げてもかわいいと思います。
ポケットのおはなし
両サイドのシームポケットを、コンシールファスナーあきにしました。
ゆったりワイドパンツだから、なんとなくポケットが宙ぶらりんな感覚があるので、中の物が暴れたり飛び出したりするのを防ぐためや、形崩れを防ぐ効果を狙いました。
大事なものを落としたかも、、なんて心配も減らせて、安心して旅を楽しむこともできそうです。
それから、右後ろ脇に、リップポケットなるものを付けました。
普段よく使うリップや目薬を、ポーチに入れていちいち取り出すのは面倒だし、バッグにダイレクトに入れても、簡単に見つけられなくなったら面倒なので、専用の小ポケットを付けました。
正面から見て縦縞の流れを遮ることをしたくなかったので、後ろ側に付けましたが、タックの影響を受けない場所でもあり、どことなくかわいいです。
裏地は向かない
ウールだし、ファーマル風味だし、初めは裏地を付けたくて作っていました。
縫いにくさを嫌って、少しハリのある生地を使っていたことも原因かもしれませんが、裏地をつけると、ワイドなシルエットをしっかり出しすぎてしまって、せっかくの上品な落ち感を打ち消してしまいます。
今回のような目的には、裏地なしの方が圧倒的によいです。
トイレのなやみ
サロペット、ジャンプスーツ、すごく好きなアイテムなのですが、本当に気に食わないのがトイレの不便さ。
半分裸になるみたいな感覚も、全布を掴まえて用を足さなきゃならない面倒さもキライです。
一回一回脱いじゃった方が正解なのでしょうか。
内股をいっそファスナーあきにしてしまおうかすごく悩んだのですが、今回はきれいな落ち感を出したかったこともあり、変なファスナーぐせを避けるためにやめておきました。
つなぎの永遠のテーマですね。
もっとカジュアルテイストで作るときに、試行錯誤したいと思います。
今回の生地はすごく好き
真面目な服にもデザイン性のある服にもいっぱい使える
質感も素敵ね