ワンモアアイテム
アトリエココンの生地とザザクロスでコートを作る前回作ったコートは、特にプリント生地は袖にだけの使用だったので、なんとなく一点を作り切った感がなくて、同じ生地の組み合わせで、もう一つアイテムを作ることにしました。
以前から作りたかった『大きな服を着る、小さな服を着る。』のフーディーをベースに。
無地だったらどんな色どんな素材を選ぼうかとか、柄物にするにしても、全面柄だったらなんだか疲れちゃわないかなとか、長いことアイデアがまとまらずにいました。
今回は使う生地も、切り替えて使うことも先に決めたから、じゃあこのプランでフーディーを作ってみたら、多少面白味のあるものになるのかなと考え、ついに踏み出すことにしました。
フード付きのもの、作ってみたかったのです。
コートと雰囲気をスイッチする感じで、身頃に柄を、袖にはザザクロスを割り当てました。
心配は、薄いシーチングの身頃が、重いザザクロスのフードや袖に耐えうるかということ。
とりあえずステッチやなんかで、強度を高めておこうと思います。
重宝するパフスリーブの型紙
袖を短くするか、丈をうんと短くするか、どちらかの変化をつけたいと思いました。
ボレロっぽくしたかったのですが、丈を変えてしまうと、ポケットのほどよい位置や形をあれこれ考え直すのが面倒だし、コーディネートも少し難しくなってしまいます。
できるだけ考える時間を減らしたかったので、袖のアレンジを採用しました。
半袖のリブ袖みたいなデザインがいいなと思ったので、それっぽくするためにパフスリーブに変えて、カフスには色味で選んだ天竺ニットを使います。
パフスリーブのパターンは、同じ濱田明日香さんの本である『甘い服』の中の、パフスリーブシャツから拝借。
後ろ袖の長さにほんのちょっとの修正を加えたけど、ほぼこのまま使えてしまえます。かわいいし便利だし最高です。袖のパターンの準備が、簡単にできてしまいました。
けっこうボリューミーでふんわりしたパフスリーブを、ハリ強のザザクロスが、果たしてどこまできれいにシルエットキープしてくれるのか。
硬く潰れた感じになってしまいそうな気はするけど、それも含めて楽しんでみることにしました。
ごわつきと膨らみがかわいいフーディ
フードや袖に身頃が引っ張られるなんてこともなく、丈夫に仕上がりました。
なんとなく不安だった、フードと袖の質感がどう出るかについて、まるく大きく膨らんだ感じも、ぐしゃっとがさついた感じも、意外と好きな風合いになりました。
ソフトな部分があるから、ごわごわ部分がよりかわいく感じてしまいます。
生地のバランス的に、いい感じになったんじゃないかと思います。
そして、こちらのパターン、フードの大きさが私の理想的です。
全身タイツみたいに顔にまるく沿った形で、でももちろんゆとりはちゃんとあるし、大き過ぎたりしないのがちょうどよいです。
フードは、前回覚えたての折り伏せ縫いで仕上げました。
フード内側の裁ち端のロック処理を見せたくなくてこだわったつもりが、ネックラインを計算に入れてなくて、中途半端にロック処理が出ちゃいました。
着ると隠れる部分ではあるけど、どうせならそこもキレイにしたかったです。
身頃には適当に裏地を付けました。
リブにしろスナップにしろ、3つ目の色をプラスしたのはちょっと微妙だった気もします。
コートと配色の印象を少しだけ変えたかったのですが、子供服っぽさが増してしまったし、加えて生地使いとパターンの切り替えの感じで、作業向きっぽさを際立たせてしまったように思います。
でも、プラスしなきゃしないで、少し物足りないと感じてみたり。
いずれにせよどうにかしてこれを、カッコいい方向に着こなしたいのです。
ゴムによる肌荒れは困りもの
年々お肌がすごく敏感になってきて、ウエストゴムや靴下のゴム、ちょっとした接触なんかで真っ赤に反応してかゆくなってしまいます。
密着度合いや季節によっても違ってくるだろうけど、少しでも影響を受けないように、もともと袖口と裾にゴムを入れるデザインを、それぞれリブとひもに変更しました。
リブはちょっとベロベロしていますが、ちょうどひじの位置になるのと、一応重ね着も想定してということで、ゆるめにしておきました。
まだ実験的な感覚なので、よりクタクタになったり突然飽きたりしたら、新たに取り替えてみるつもりです。
裾のひもの先端は、シュリンクチップ加工というものを試してみました。
アクセントになるかなと思って、一度結んだ上からチューブを通して熱を加えました。
ほつれてフサフサになったところがきれいにまとまって、よい感じです。
全体的にいろいろ盛り込んで見本のフーディーとは別物になったので、素直にシンプルに着られるフーディーも作っておきたいですね。
前回のコートよりも今回の方が、ザザクロスが醸す風合いがすごく好きだなと思ったよ
カーブ多めの無造作に形成された形に、ザザクロスの味わいをより強く感じているということでしょうか?